【ネットワーク】インターネットの基礎知識(ドメイン、IPアドレス...etc)
ネットワークの基礎
無線の種類とIEEE
無線には電波の周波数が5GHzや2.5GHzのものがあります。これらはIEEE802.11という規格が定められています。読み方は「アイトリプルイー」です。
Wi-Fiとは
スマホやPCを使う場合はWi-Fiを利用することが多いかと思います。でも無線LANという場合と何が違うのか。
実はWi-FiはIEEE802.11シリーズの無線LANの規格に適した正規品である場合につけられる名前です。業界団体からの承認を受けないとWi-Fiとは名乗れないのですね。
SSIDとセキュリティ
アクセスポイントの区別はSSID(最大で32文字の英数字)で行います。
無線LANの受信側は、SSIDを選ぶと同時にセキュリティキーを入力します。キーによる認証を経て接続すると、受信側は通信先のIPアドレスをDHCPという方法でアクセスポイントから取得します。
ローミング
複数のアクセスポイントに同じSSIDを割り振ることができます。受信側が同じSSIDをもつアクセスポイントの近くに移動すれば、そのままネットワークを使用し続けることができます。これをローミングと呼びます。
LANとWAN
自宅などで、同じ回線を使用してPCやスマホをインターネットに接続することができます。このように家庭やオフィスなどでユニットを形成しているものを
- LAN(Local Area Network)
と呼びます。
複数のLANはルーターを介して接続することができます。例えば会社の1階と2階で別のLANがある場合は、各階のルーターを繋げることでLANを結ぶことができます。これを
- WAN(Wide Area Network)
と言います。WAN同士もルーターを使えば接続できます。
感の良い方はお気づきかもしれませんが、インターネットは世界中に広がったWANです。だからインターネットの核はないんですね。
IPアドレスとドメインネーム
IPアドレス
ネットワーク上でPCなどを特定するためにIPアドレスが用いられています。IPアドレスは32進数で表され、通常は8ビットごとに区切ったものを10進数で表現します。
- IPアドレスの例:100.9.135.255
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス
IPアドレスには大きく分けて以下の2種類があります。
- グローバルIPアドレス:世界中で一個のIPアドレスで、勝手に割り当てられる。世界中と通信ができる。
- プライベートIPアドレス:主に組織で用いられるIPアドレスで、重複してもOK。外部と通信するには、グローバルIPアドレスに変換しなくてはならない。
普通は学校や会社のPCには、プライベートIPアドレスが割り振られています。インターネットなどに接続する際はルーターやプロキシサーバーを経由してグローバルIPアドレスに変換しています。
サブネット
LANを形成するPC群には、近い値をもつ(プライベート)IPアドレスが割り振られます。
例を考える前にまずは用語の説明を行います。
例えば、4台のPCに次のIPアドレスを割り振ったとします。
- PC1 : X.Y.Z.0
- PC2 : X.Y.Z.1
- PC3 : X.Y.Z.2
- PC4 : X.Y.Z.3
ここでX,Y,Zは8ビットの値(0~255)です。この場合のネットワークアドレスは上位の24ビットのX.Y.Zの部分でしょうか?
実は、上の例のネットワークアドレスは上位の30ビット分です。これを理解するには最後の8ビットを二進数で表します。
- PC1 : X.Y.Z.00000000
- PC2 : X.Y.Z.00000001
- PC3 : X.Y.Z.00000010
- PC4 : X.Y.Z.00000011
すると赤字で示されている部分がネットワークアドレスだと分かりますね。ついでに言うと、ホストアドレスは下位2ビット分です。
サブネットマスク
結局のところ、上の例ではIPアドレスの範囲が
- X.Y.Z.0 ~ X.Y.Z.4
だと分かりました。一見スッキリしていますが、実際にはX,Y,Zは0~255の値なので長ったらしいです。
そこで便利なのがサブネットマスクを利用した表記法です。サブネットマスクはネットワークアドレスを2進数で表示した時の、32ビットの数値です。
- 133.11.0.0 ~ 133.11.255.255
です(インターネット初期に日本に割り振られたIPアドレス一覧 - [技術資料 + 技術資料] ぺんたん info)
このネットワークアドレスは上位16ビットです。
次に、この共通な上位16ビットを1として、32ビット分を2進数で表記します。
- 11111111.11111111.00000000.00000000
あくまで同じ部分を2進数で表すことに注意です。133とか11を2進数で表すわけではありません。
上の値を32ビットの数値として、8ビットずつ区切って読みます。
- 255.255.0.0
この値がサブネットマスクです。
また共通する部分でサブネットマスクを表現することもでき、今回は上位16ビットが共通していたので「/16」とも表すことができます。
- 133.11.0.0 ~ 133.11.255.255
をサブネットで表記すると
- 133.11.0.0/255.255.0.0
- 133.11.0.0/16
となるわけです。スラッシュはサブネットマスクを意味しているんですね。
ドメインとは
ドメインネームシステム(DNS)
インターネット上ではIPアドレスをもとに区別されるのでした。しかし上で見たように、IPアドレスは複雑で何が書いているか分かりません。
そこでIPアドレスとは別に、所属名を表すドメインをPCの名前に結合させます。こうしてできたホスト名は
- abc.xxx.yyy.zzz.ac.jp
のような形になります。このようなインターネット上の名前サービスをDNSと呼びます。
DNSでは、ネットワークを利用する組織ごとにドメイン名(名前)がつけられます。右に行けば行くほど大きな区別であることが特徴です。
DNSの名前解決
DNSを使って、あるドメインのIPアドレスを入手することを名前解決と呼びます。
ユーザーは、ネームサーバーに求めたいIPアドレスを要求します。するとネームサーバー側で上位のネームサーバーから順に問い合わせを行います。
実際には効率面からPCに残っている情報(キャッシュ)の検索が先になります。どのみちDNSの名前解決は、世界中にあるネームサーバーが協力し合うことで実現しているのですね。